
日本語を勉強していると、助詞の「を」と「が」は特に混乱しやすい助詞ですよね。
- パンを食べます
- パンが食べたいです
どちらもパンだし、動詞も食べるなのに、なぜ助詞が変わるの? と疑問に思った人も多いはず。
この記事では
👉 「を」と「が」の基本的な違い
👉 学習者がよく間違えるポイント
を、例文たっぷりで分かりやすく解説します。
結論:まずはこれだけ覚えよう
最初に、いちばん大事なポイントをシンプルに言います。
- を:動作が向かう「対象」を表す
- が:「注目しているもの(文の主語)」を表す
この違いを意識すると、一気に理解しやすくなります。
「を」の基本:動作の対象を表す
「を」は動作が向かう先
「を」は、動詞の動作が向かう先(対象)を表します。
- パンを食べます
- 映画を見ました
- 日本語を勉強しています
ここではすべて、「何を?」の答え が「を」の前に来ていて、その動作をするためにはこの”何”が必ず必要です。文法的に言うとこれを目的語(object)と呼びます。
食べる → 何を? → パン
見る → 何を? → 映画
「を=動作の的」と考えると分かりやすいです。
「が」の基本:主語・注目点を表す
「が」は「だれ・なに」に注目する
「が」は、文の中心になる人・物(主語)・新しく出てくる情報を表します。
- 猫がいます
- 雨が降っています
- 田中さんが来ました
ここでは、「何が?誰が?」(そして状況や状態を説明)という形で文が作られています。「が=この話の主役」という部分が強く、この状況であると説明しています。
学習者が一番混乱するポイント

間違えやすい例①
❌ パンをあります
⭕ パンがあります
「ある」は動作ではなく 存在を表す動詞。ですし、人の動作が向かう対象ではありません。そしてあるという状況を説明しています。
間違えやすい例②
❌ 日本語をわかります
⭕ 日本語がわかります
「わかる」「好き」などは、状態・感情を表す動詞・形容詞。この場合、「対象」ではなくその状態という意味が強くになるため「が」を使います。
「を」と「が」が入れ替わる『可能形の文』
ここが、学習者が一番悩むところです。
- 日本語を勉強しています
- 日本語が勉強できます
ポイントはこれ
- 勉強する → 普通形(辞書形) → 「を」
- 勉強できる → 可能形→ 「が」
可能形の時は基本必ず『が』になります。
「を」と「が」を見分ける簡単チェック法
迷ったら、次の質問をしてみてください。
✔ チェック①
「何を?」と聞ける?→ YES → を
✔ チェック②
何・誰が大事?気持ちや状態の説明?→ YES → が
✔ チェック③¥
動詞が可能形?→が
「を」と「が」の違い まとめ
最後にポイントを整理しましょう。
- を:動作が向かう対象、その動作をするのにそのものが必要
- が:主語・注目点、状態や気持ちを説明、動詞が可能形になっている
「を」と「が」は、最初は迷って当然。でも、例文と一緒に覚えると、必ず自然に使えるようになります。



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